肝臓の働き

肝臓の働き

肝臓は何をしている臓器なの?

 

肝臓 役目

胃は食べ物を消化して大腸はウンチを作って、、、と、その働きはイメージしやすい臓器ですよね。

 

でも肝臓はいかがですか? 多くの方は、何やらお酒と関係があるらしい、、、ぐらいのイメージしかないと思います。

 

それもそのはず、肝臓の働きはとても多くて、約500種類の仕事を行っているとても働き者の臓器なのです。

 

酵素だって200種類以上使っています。あまりにも仕事の数が多すぎて、多少トラブルがあってもイタイ!だのシンドイ...だの言ってるヒマなどないのです。。。

 

肝臓のお仕事は500種類と言っても、大きく分ければ3つ。

 

 

 

栄養の加工と貯蔵

肝臓 役割

私たちは毎日様々なものを食べていますよね。

 

でもどれだけ栄養価が高いものを食べても、そのままの形ではカラダの細胞は栄養として使うことが出来ません。

 

そこで登場するのが肝臓で、摂り込んだ食べ物に含まれる栄養を細胞が使いやすいように化学的に加工します。

 

まるで細胞のための食品加工工場。。。

 

肝臓,働き

 

例えばご飯(お米)。ご飯は腸から吸収されるときに糖分子に分解されて肝臓に運ばれます。その内の約50%はグリコーゲンという糖分子がたくさん連なった形で一旦肝臓に貯蔵され、残りはそのまま血液中に放出されます。

 

肝臓,働き

 

数時間何も食べないでいると、カラダの各細胞から糖がほしい!エネルギーがほしい!という指示が出ますので、肝臓は貯蔵しておいたグリコーゲンを糖分子の形に戻して血液中に放出します。

 

グリコーゲンの貯蔵量は100g、400kcal程度なので、せいぜい半日分しかありません。

 

肝臓で貯蔵しておいたグリコーゲンがなくなると、今度は他の物質(アミノ酸・乳酸・ピルビン酸など)を使って何とか糖を作り出すのも肝臓の大切なお仕事です。

 

【糖】とは砂糖のこと?

 

私たちの血液の中をめぐっている糖分はブドウ糖とよばれるもので、正確にはα-D-グルコースです。ぶどうの中にたくさん含まれている糖分だからブドウ糖、分子式がぶどうの房のようにみえるからブドウ糖、などと諸説あります。

 

ブドウ糖の一番大切な役割は脳のエネルギー源で、脳細胞はブドウ糖でしか働きません。ちなみに、、、今も昔も子どもたちに大人気のラムネ菓子は、ブドウ糖100%です。なので、大人が食べても美味しいと感じるのは自然なことなのです。なので、、、管理人は今でもラムネが大好き♪

 

分かりやすい例としてご飯と糖のお話をしましたが、肝臓は同様にタンパク質や脂質も細胞が使いやすいように分子レベルで加工しています。

 

つまり、、、私たちが毎日の食事で摂り込んだ三大栄養素はすべて肝臓が代謝しているのです!

 

 

有害物質の解毒

肝臓が行う解毒とは、カラダにとって害となるような様々な物質を水に溶けやすい形に変えて、血液や胆汁の中に排泄することです。

 

肝臓 解毒

害となる物質というのは、ウィルスや雑菌といった微生物はもちろん、お酒や調味料に含まれるアルコールや病院で処方される薬も対象になります。カラダにとって異物となるものはすべて解毒の対象です。

 

外からやって来る異物だけが対象ではありませんよ。

 

食べ物を代謝するときに発生してしまう不要物も、異物と判断して解毒作業を行っています。たとえばタンパク質ですが、腸で分解されるときにアンモニアが発生します。アンモニアは分解されずにそのまま放置されると、血液の流れに乗って脳に到達すると障害を引き起こします(肝性脳症)。これを解毒するのも肝臓の役目です。

 

肝硬変でアンモニアの解毒が上手く出来ないと、重篤な意識障害を伴う肝性脳症(肝性昏睡)に至ると考えられています。

 

 

胆汁を作り分泌

胆汁は脂肪分を乳化させることで消化・吸収をサポートする消化液で、黄緑色のネバネバした液体です。

 

脂溶性ビタミンのD・E・K・Aも、胆汁の作用でカラダにスムーズに吸収されます。胆汁は脂肪分の消化・吸収以外にも、肝臓内で発生した老廃物を流し出すという大切な役目もあります。

 

肝臓はこの胆汁を1日で1L近くも作り、胆汁の貯蔵庫である胆嚢にせっせと送っています。

 

肝臓,働き

 

肝臓にトラブルがあって胆汁の生成量が減ると、腸内に脂肪分が溜まり腸内環境を悪化させ、便秘になったり体臭がキツくなったりします。それから、、、オナラやウンチも強烈に臭くなったりしますよ。。。

 

肝臓,働き

 

 

肝臓は超優秀な化学工場!

肝臓 化学工場

肝臓はこのように様々な物質の生産や加工を行いさらに最終処分も行うシステムも併せ持った臓器であることから、カラダの中の優秀な化学工場などとよばれます。

 

もしこれと同じ機能を持ったプラントを建設しようとすれば、最低でも東京ドーム1個分程度の広さが必要といわれるくらいに大変優秀な臓器なのです。

 

 

なんで食べるの?

 

肝臓 役割

私たちは毎日様々なものを食べたり飲んだりしますよね。

 

お米、お肉、お魚、乳製品、野菜、果物、飲み物としては水はもちろんお茶やジュースやコーヒーそれからお酒なども。

 

ところで、なぜ私たちは毎日食べたり飲んだりするのでしょうか。。。

 

疑問に思ったことありませんか?

 

お腹が減るから?美味しいから??楽しいから??? 

 

すぐに思いつく理由はいろいろあると思いますが、イキモノ的にはカラダを動かすのに必要なエネルギーやカラダを作るために欠かせない材料を摂り込みたいからで、つまり「生きる」ために「食べたり飲んだり」するわけです。

 

5大栄養素

「生きるために食べる!」なんて意識して毎日お食事している方は日本にはあまりいないと思います。

 

それでも結果的に私達は毎日様々な栄養素を摂り込んで生きています。

 

具体的には、エネルギーとしては炭水化物(お米・パンなど)や脂質(サラダ油・バターなど)を、カラダを作るためにはタンパク質(肉・魚・大豆など)を、他にもカラダ全体の調子を整えるためにビタミンミネラルを毎日の食事から摂っています。

 

以前は炭水化物・脂質・タンパク質で3大栄養素とよんでいました。今はこれにビタミン・ミネラルが加えられ、5大栄養素とよばれています。

 

せっかく摂り込んだこれらの栄養素を体の細胞がスムーズに利用できるように、毎日せっせと加工作業しているのが肝臓なのです。

 

炭水化物?糖質?どう違うの?
糖質と食物繊維を合わせて炭水化物とよびます。食物繊維も主な構成要素は単糖(グルコース)なので炭水化物の仲間です。ヒトはこれを消化する酵素を持っていないのでエネルギーとしての栄養にはなりません。

 

 

全ての薬は毒?

 

肝臓 薬

急な発熱、我慢できない痛み、そんな時に私達が何気なく口にする薬ですが、全ての薬はカラダに何らかの強い働きかけを行うという意味で体はこれを毒と判定します。

 

毒!?と驚かれるかもしれませんが、「毒をもって毒を制す」というのが薬の正しい立ち位置なのです。

 

睡眠薬を大量に飲んで(飲まされて!?)、、、とか、インスリンを大量に注射して(されて!?)、、、なんてたまに耳にしますよね。

 

最近だとドリンク剤や錠剤のカフェインを大量摂取して意図せず中毒死とか。。。

 

肝臓 しじみ習慣

病院から処方される飲み薬などは、「1日3回飲むように」などと服用方法が指示されますよね。ドラッグストアやコンビニで買えるお薬にも、服用方法が明記されていますよ(ちゃんと読んでますか?)。

 

これは肝臓の解毒機能によって薬の有効成分が無力化されてしまうことを前提に指示されているものですし、さらにこれ以上飲んだらモロ毒なので注意して!といった内容が書かれているので、必ず守って下さいね。

 

 

アルコールも毒!?

 

肝臓 お酒

昔から『百薬の長』と言われるお酒も、あくまで適量範囲内のお話で、摂り過ぎれば薬と同じように毒となります。

 

正確に言えば、肝臓がアルコールを分解した直後にできるアセトアルデヒドが毒で、これを分解する酵素を持っていない人にとっては猛毒なのです。

 

アルコールは胃で20%、残り80%は小腸から猛スピードで吸収され、消化管内のアルコールは飲酒後約60分〜90分でほぼ全て吸収されてしまいます。

 

肝臓に運ばれたアルコールは、まずアルコール脱水素酵素によってアセトアルデヒドに分解されます。次にアセトアルデヒド脱水素酵素によって酢酸に分解され、最後はアセチルCoA合成酵素によってやっと無毒な酸素と水に分解されます。

 

アルコール ⇒ アセトアルデヒド ⇒ 酢酸 ⇒ 酸素&水

 

 

空腹状態の飲酒はキケン!

飲み会などでおつまみを食べずにひたすらお酒を飲み続ける方がいますよね。空腹状態で飲酒をするとアルコールは胃を通り越して小腸にそのまま流入しやすくなるので、アルコールの吸収は速くなります。そうなると血中アルコール濃度も急激に上がって危険ですよ。

 

また空腹時に度数高めのお酒を飲むと吸収速度はさらに増すので、肝臓への負担もその分大きくなります。GOTやGPTが気になる方は特に注意して下さいね。

 

アルコールの分解過程で大量に必要とされるのが水です。お酒を飲むと水を飲みたくなるのはそれだけ肝臓が働いているという証拠。逆にお酒を飲んでもさほど水を飲みたいようでしたら、肝臓に何か変調をきたしている可能性がありますよ。